二藤建人 | Kento NITO
 

 
二藤建人 | Kento NITO
 

《傘の内側に降る雨2017》
2017
ビデオ
撮影:阪中隆文
 
傘という道具が、ある種の比喩として家族や企業、ひいては国家といった、所謂共同体の庇護を示す時、雨とは何を示すだろうか。そしてその雨が傘の内に降るということはどういうことだろうか。
 
 

《傘の内側に降る雨2017》
2017
ビデオ
撮影:阪中隆文
 
傘という道具が、ある種の比喩として家族や企業、ひいては国家といった、所謂共同体の庇護を示す時、雨とは何を示すだろうか。そしてその雨が傘の内に降るということはどういうことだろうか。
 
 

《ceiling painting -the red circle above two chair-》
2019
天井に着彩、水性塗料、椅子
撮影:阪中隆文
 
システィーナ礼拝堂の天井画を描くミケランジェロは漆喰と顔料に塗れていた。天に掲げられたイメージと地に属する身体。重力がその間を取り持ち、恩寵は物質に変換される。
一方で、人間社会には現象の悪用ともいうべき思想が見受けられる。愛とは人間なりの、重力への不完全な模倣であるが、例えば共同体への愛を語るときに、その不完全性を無視することは、地球からの恩寵を歪に切り取ろうとする過ちである。
 
 

《ceiling painting -the red circle above two chair-》
2019
天井に着彩、水性塗料、椅子
撮影:阪中隆文
 
システィーナ礼拝堂の天井画を描くミケランジェロは漆喰と顔料に塗れていた。天に掲げられたイメージと地に属する身体。重力がその間を取り持ち、恩寵は物質に変換される。
一方で、人間社会には現象の悪用ともいうべき思想が見受けられる。愛とは人間なりの、重力への不完全な模倣であるが、例えば共同体への愛を語るときに、その不完全性を無視することは、地球からの恩寵を歪に切り取ろうとする過ちである。
 
 

《人間、不明の上の雲》
2019
施術台、水、暗幕、プロジェクター、ライト、石畳、スピーカーなど
撮影:阪中隆文
 
空中の雲が仰向けに浮かぶのならば、自らが降らせる雨の行方を見ることはない。上昇した意識の復路としての下降はあり得るのだろうか。

《人間、不明の上の雲》
2019
施術台、水、暗幕、プロジェクター、ライト、石畳、スピーカーなど
撮影:阪中隆文
 
空中の雲が仰向けに浮かぶのならば、自らが降らせる雨の行方を見ることはない。上昇した意識の復路としての下降はあり得るのだろうか。